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話半分(そのさん)

で、その小学館の学年誌の編集さんから電話があった。
彼は、「読者ページ」を2年間くらい一緒にやった「元担当さん」。

「じつは恐竜プラモのホビー漫画をはじめたのですが、
どうも漫画家さんが、こちらの意図とはちがうものを
かいてきて・・・テコいれしたいんです。
で、ちょっと相談に乗ってください」

会ってみると、まだ本にはなっていない、
「連載一回目のコピー」を持ってて、
「読んでみて下さい。で、感想を・・。」という話。

読んでみると・・・
あれは16ページだったかな。
現代の漫画としては、かなり短いページ数のものだったんですが、

「恐竜プラモ大好き少年が、愛用のサーベルタイガー型プラモをかかえて、
引っ越しトラックに乗り込むところ」からはじまって、
引っ越しで慣れ親しんだ土地や友達から離れる事からか、
どこかさみしげな横顔・・・とか情感こめて書いて、
「でも、僕には、このタイガー型プラモがついていてくれるから!
コイツが一番の友達さ!」

で、新しい小学校に転校してくると、
そこには、見るからにガサツな「恐竜プラモ番長」みたいなのがいて、
「おめえも、恐竜プラモが趣味だそうだな。生意気な! よし!勝負だ!」
とか、なんとか。

で、肝心の「恐竜プラモホビーバトル」は、「つづく」で次回に持ち越し。

「う〜ん。作者が、主人公と愛用プラモとの間柄(?)に
情感とか、思い入れこめて書いてるのはいいけれど。なんか、初回なのに、
さみしくて、たそがれてるね。一番いけないのは、
これ『恐竜プラモバトル』が、呼び物の漫画だろうに、初回で
肝心のバトルシーンがないことだね。
ページ数がないから、いきなり『迫力あるバトル』で始まって、
読者を『おっ! なんだ?』と思わせて、それからキャラとか、
状況説明を入れる『岡本喜八形式』とかがいいんじゃないの? 本当は。
主人公も「やたらに元気のある直情傾向のバカ」「ぼんくら系」のほうが、
展開が早くなるし、話が前へ前へとすすむ加速力が出るから、
短いページの漫画で、こういう『受動型』というか『巻き込まれるほう』みたいな
『おとなしい子供』は、あんまり短いページのものに合わないんだよね。
それに、『月イチ』連載で、安易に『次号を待て!』とかいうのも、
キキメあんのかなあ。『月イチ』なら、毎回オチがあって、
一話で完結して、それが続いて行く方がいいと思いますよ」

そう、感想をのべたら、その編集は「我が意を得たり!」とヒザを打ち、
「そうそう。それそれ。そう言う漫画にしたいんですよ!
イメージとしては『プラモ狂四郎』なんです!
毎回ハデなバトルがあって、勝負が決まって、一試合みたような気分になる・・。
そういうふうに打ち合わせしたのに・・・なんでこんな、寂しくて、
盛り上がらない初回になっちゃったのか・・・。
最初から、一試合やってほしかったんですがねえ」

「え? でも、これ、ペン入れする前に、ネームでチェックしたんでしょ?
だったら、その時に『こういうんじゃないです、なおして』と、言えば
いいじゃないの。そこでちゃんと見なかったから、こういうのが
上がって来たんでしょ? 自分の思ってたのと違うやつが」

「いやあ、これ、この前の段階ではもっと盛り上がらない漫画だったんです。
それをなおしてもらって、『まだイマイチだな』だったんですが、
漫画家さんが、そういうふうにキツく言うと、『黙っちゃうタイプ』で。
それもあって、漫画家さんが『絵を入れれば、印象変わりますから』と
いうんで『それもそうかな』で、ゴーになったんですが、
絵を入れたら、よけいに『さみしくなった!』。これじゃダメなんです」

なんか変な話だ。ところどころ腑に落ちないところがある。
でも、まあ編集者と漫画家の間で「意思疎通」が上手くいってない・・
そういうことはよくわかる。この漫画じゃ、都合がわるいことも、わかる。

「じゃあ、初回はともかく、2回目からは
よく話し合って『しきりなおし』すれば、いいんじゃないですか?」

「そこです! 大橋さん。『原作』やりませんか?」

「はあああああ????? うええ。だって、僕、漫画家だよ!
なんで僕が原作者にならにゃあ、いけないのさ?」

「いやあ、大橋さんとなら、『普通に打ち合わせ』できますからね!
僕の言う事を大橋さんならよくわかってもらえるし、
僕の考えてる以上のアイデアで答えてくれる。
このぐらいの年齢の男の子の心をつかむのがうまいのは、
『読者ページ』やってて、充分知ってますし、短いページ数の漫画の
専門家みたいなところもある」

「短いページの仕事しかくれないから、専門家みたいになっちゃったんだろ。
おかげで全然儲からないんだけどさ!」

「はははは。いやいや。まあ、その話はさておき。
とにかく、原作やってくださいよ! 原作者がついて、テコイレっていうのは
よくある話なんです。そう言う漫画、記憶にあるでしょう?」

「そうだね。そう言われると、やってもいいかもしれない。
この漫画家さん、この雑誌の読者と、編集者のニーズが
まだよくわかってなくて、調子が出ないのかもしれないし。
そのジャンピングボードの役割になれば。

とはいえ、僕は漫画家なんだから、そんなに褒めるんなら、
最初から、俺を抜擢してくれ!」

「まあ、もう走り出した漫画ですからね。僕もよく考えればよかった。反省してます。
この先生、前年度は、かわいらしいゲームのキャラ漫画書いていて、
それは人気あったんですが、『大人の事情』で、連載終了になりまして。
手もすいてるし、「かわいい絵柄の主人公で熱いバトル」というのも
いいだろう・・・とか、昔はガンダモの漫画書いてたから、
メカも得意なんです・・・と、本人が言うので、決まったんですよ。
でも、もっと、よく考えればよかったなあ。漫画は難しいですね。
ま! 大橋さんが原作やって、サポートしてくれれば、思惑どおりにいくでしょう!
お願いしますよ!」

「漫画のお話を作れ!・・・つうのは、自信ありますが、
問題もありますよ。僕、恐竜プラモも、普通のプラモも、
ほとんど興味ないから、プラモのネタなんか知らないよ」

「ああ。それは問題ないです。同じ雑誌に
『プラモ改造講座』のページがあって、『ジオラマ』とかもやる
造形専門の作家さんがやってるんですよ。その人に
ネタだしと監修も頼んであるんです。最初から。
メーカーのほうからも、プラモ本体の提供とか、
バックアップは、最大限! ですよ」

ふ〜ん。なんだ、最初から、いろんな人間がバックアップしてるんだな。
そのうえで、『原作者』か。
どの人間も、タダ働きのわけはないし、いろいろお金かかってるんだな。
こりゃあ、僕が思ってるより、大掛かりな「プロジェクトみたいなもの」なのかも。

まあ、そう思いました。
ギャラについても「へえ。原作というのは、きちんと額をもらえるものだなあ」
と、思うくらいで、まるで不服無し。
「編集部が力を入れている」というのは、「予算」に、激しく現れます。
「本気で当てよう。ヒットさせよう」と考えていることがよくわかる。
「本気」のプロジェクトなんですね・・・。



「初回は、それで印刷しちゃいましたから、
その続きを、『大橋さんテイスト』で、ガンガンかっとばした原作を書いてください」


「あの・・・原作といいますが、映画の脚本みたいな、
ワープロとかで打ったものじゃなくて、
僕は、漫画家ですので、漫画のネームみたいな形じゃ駄目ですかね?

思ったんですが、この先生、アニメ畑のひとだと存じてますが、
『アニメ的な見せ方』というか・・・・
ひとつの動きを何コマかに分割カットして、
その流れで、全体の動きを表現する・・・とかやってるんですよ。
こういう見せ方してると、コマ数が増えて、
短いページに「収まるお話の量」が減るんです。
読んだ印象も間延びするし。

だから、原作を文章で書いて、渡すと、
たぶん、このままの『見せ方』で書いてしまって、
結果、1回ぶんのお話の半分も収まらない・・・・
そう言う事になると思うんです。」

「?」

「たとえば、ロボットがジャンプする・・・というシーンがあるなら、
この先生だと、
主人公が操縦席かなんかで「よし! ジャンプだ!」とかアップで言って、
ロボットが、グッと腰をさげるシーンを書いて、
地を蹴る足下のアップ、で、大ゴマでグワーと上昇するのを、
上からの目線で、遠近感誇張して書くとか・・・それを見た周りの反応・・・
極端に言うと、そういう書き方をするでしょう。
そうすると、それだけで1ページ使う。

大事なシーンなら、もったいぶった見せ方もいいんですが、
どうでもいいところなら、
「ジャンプだ!」びよ〜〜〜〜ん! 隣で、それを見てるロボットがビックリ!
これでイイと思うんですよ。これなら1コマですむ。
古くさいギャグタッチになるけど、話の展開はスピーディになりますね。

だから、そういう『見せ方』とか『演出の一部』ふくめて、
『ネーム』の形で『原作』としないと、
従来のテキストを渡して、ページに『納めてくれ』みたいな
やりかただと、ちゃんと納めてくれるのかどうか。
結局、「こんなにたくさん1回で入らないから、次号につづく」とか
『逃げをうつ』と思うんですよ。そしたら、ここで僕が原作に入る意味はない。

こういう短くて、月イチで、できたら読み切り一話完結・・・というものは、
内容が目一杯になりますから、
『見せ方』ふくめて、コントロールしないと、結局うまくいかないと思うんです」

「わかりました!
それは全然かまいませんよ。テキストじゃなくて、ネームの形でも。
実際、元漫画家の原作者は、大半がそういう「漫画のネーム形式」の
原作ですから」

「ただ、そういう『ネーム形式』だと、漫画家が独自に演出する余地が
ほとんどなくなって、『ただ絵を書くだけの分担』になっちゃうからなあ。
漫画家さんが、『そんなのやだ』と言うかもしれないですよ」

「そうですね。そこらへんは、よく話してみないと。
ま、そこらは、僕の仕事なので、まかせてくださいよ!
じゃ、2回目は・・・・これこれこうで、こういう感じの敵が・・・・
(以下、具体的な打ち合わせに入る)」


・・・と、いうような流れで
「読者ページ担当の無名な漫画家」が「原作者」として、
「人気ナンバーワンになったこともある漫画の先生」の
サポートをすることになりました。

しかし・・・・。

まあ、考えてみれば、
人間、『プライド』とかありますから、
なかなかうまくいきませんよね。

ホントに痛感した。
で、プライドというのは、作家を苦しめて、壊して行くんです。
気の毒だったなあ。

編集者と漫画家さんの間の『コミュニケーション不足』が
一番の問題なのに、
そこを根本から改めないで、
絆創膏(僕)を貼って、状況をよくしようなんて
いろいろ知恵をめぐらせても、あんまり、うまくはいきません。

で、このあと、状況は急速に好転し、
その直後にすべてが台無しになっていきます。

(だんだん思い出して来た・・・・とはいえ、話をわかりやすく、整理した部分も
あります。くれぐれも話半分・・・で、お読みください。 つづく)
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by uorya_0hashi | 2008-08-15 13:20 | 漫画関連

赤塚不二夫先生のご冥福をお祈りします

(注)この日記は8月2日に、某SNSで書いたものの再録です。

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長谷先生の
「ギャグに取り憑かれた男」を
先日、読んだばっかりなので、
なんというか・・・よけいに・・・。

自分が赤塚漫画に取り憑かれたのは、
曙出版の「おそ松くん全集」でした。

テレビアニメも大好きで、
主題歌はちゃんと歌えました。

バカボンの新連載時も、リアルタイムでマガジンを読んでましたが、
くりかえし、くりかえし、暗記するくらい読んだのが
「おそ松くん全集」。小学生2年か3年の時だな。発行は。

あれ以降、小学生時代は
赤塚不二夫先生の忠実な信者でした。
バカボンもア太郎も大好きでした。
「アッコちゃん」もちゃんと読んだ。
狂ったような完成度の短編(赤塚不二夫全集に入ってた
60年代後半〜70年代はじめのもの)が一番好きだったんですが。

ただ、「風のカラッペ」あたりから、
やる気ないのか、どんどん代筆になったし、
「はくち小五郎」はメチャクチャにひどかったし、
「ぶっかれダン」は新境地というものの、読んでて困ったし。
どうなっちゃうのかなあ・・・・
と、思ってたら、しばらくお休みして、
「レッツラ・ゴン」で大復活、グア〜ン!とかまされ、
出戻り「バカボン」との、「どっちも読まないとおさまらない」
第二期黄金時代・・・中学生前半だったかなあ、
あのころのは、メチャクチャやってるのが、
最高にかっこよく、で、面白かった。
「レッツラゴン」がマニア人気ナンバーワンなのは当然のような
気がします。

でも、自分としては、
60年代後半〜70年代はじめの
「ムダなとこがひとつもない」
「笑わせて、そのあとホロリとさせてやる!」という
赤塚先生の「いい話を書くんだ!」という熱意が
ギンギンにたぎっていたころが、一番好きです。
みんな、単行本で読んだんですが。

だんだん、後の時代になると、
「読者は、こういうのを喜ぶんだ!」とか
「つぎは、こういうのを流行らせよう」とか
狙って出してくる感じになって、
それも読者としては嬉しいものの、
個人的には
「お話のパワーを信じていた60年代後半〜70年代はじめのもの」の
ほうが好きでした。

「子供漫画」として、
赤塚先生がギャグ漫画書いてたころですね。

どういうわけだか、
長谷先生の本にも、他の本にも、
あんまり、そのころの話は書かれていない。
「六つ子が生まれた瞬間」とか「シェーが馬鹿受け」みたいな
話はあるけど、
「どういう気持ちで、子供漫画書いてたんだろ」とかいうのは
書かれてない。

たぶん、赤塚先生当人しか、わからない時代なのかもしれない。

あるいは、単純に、担当編集者の求めてくるものの違いなのかもしれない。
案外、そうなんだろうな。
ヒットが出ると「次もああいうかんじで」ってなるだろうし。
いろいろ変わる。

いやいや! もっともわかりやすい原因は、
売れすぎて、たくさん書かなくちゃいけなくなったから、
構成がガチガチな「作品」じゃなくて、
ノリというかドライブ感優先の、テレビ的な
ハプニングギャグに切り替えた・・・そういうことなんだろうな。

・・・とにかく、亡くなってしまった。もう、わかんない。

もし、元気でおられて、たとえそういうことを尋ねたとしても、
「そんな時代のことなんか、おぼえてるわけないのだ!」で
済まされちゃうんだろうけど。そうに決まっている。

残念であります。

とにかく
ご冥福をお祈りします。

・・・・やっぱりショックだわ。う〜〜〜ん。

うおりゃー--------------------------------------------------2008年08月02日 22:59

うん。
なんかね。

アル中だとか、女好きだとか、いろいろ破綻してたとか・・・
そういうのに惑わされないで、
ホントに面白くて、「イイ漫画だよな、これ」つうのも
たくさんあるんだから、
そういうのを、探し出して、読んでもらいたいよ。

でも、赤塚先生の漫画というと、
名物キャラと、変なフレーズという「わかりやすいアイコン」のみで
語られるから、

そこが、いつも
俺は不満なんだよ!

Fさん(新人漫画家)--------------------------------------- 2008年08月02日 23:02

自分も日記に書いたんですが、映画「トキワ荘の青春」で自分の描く漫画が
なかなか評価されず、恐ろしいほど真面目に自分を追い込んでいく姿が印象的でした。

世間一般的に抱く赤塚不二夫先生のイメージは、
先生自身が捏造した誤ったイメージな気がしますね。

>60年代後半〜70年代前半の
>「ムダなとこがひとつもない」
>「笑わせて、そのあとホロリとさせてやる!」という
>赤塚先生の「いい話を書くんだ!」という熱意が
>ギンギンにたぎっていたころ

読んだ事無いんですが、こういった時期が本当の赤塚不二夫先生だったのでは
ないかと、若輩者ながらそう思います。

I先生(ベテラン漫画家)------------------------------------2008年08月02日 23:03

僕は木村知夫先生に漫画を習ったから孫弟子になるのかも…
木村先生はバカボンで
劇画調のパパの顔を1ページ使って描いてた方です。

御冥福をお祈り致します。

Tさん(古本漫画収集家)---------------------------------- 2008年08月02日 23:13

一番好きだったのは学年誌に連載していた「玉ねぎタマちゃん」かと・・・はい
なんか寂しいなぁ・・・

Sさん(新進漫画家)---------------------------------------2008年08月02日 23:14

戦争物漫画を探しているときに、バカボンにイヤミが主人公の戦争物が
あるという記述を見つけまして。探してみたのですが、巻数など分かりませんでした。
作品研究・データベースもより深く拡充されていくとよいですね。
ご冥福をお祈り申し上げます・・・合掌

うおりゃー------------------------------------------------- 2008年08月02日 23:20

>Fさん

そうですね。
トキワ荘で、もっとも、人気が出るのが後ですから、
そういう「思い」が、結晶化したような時期があるような感じです。

子供向けとか少女向けの生活漫画がベースにあって、
そこにギャグキャラが絡んでくるとか(藤子漫画と同じ構造のやつ)、
シュチュエーションがちょっと狂ってるとか(なんとか一家シリーズ)、
アイデア優先のもの(へんな子ちゃんとか)とかがいいですよ。
「おそ松くん」はもちろん、いいんですが。

「おかまキャラ」がやたらに出てくるあたりで
「子供漫画」つうのを意識するのはやめたみたいですから、
そのころまでのが、イイのかなあ。自分的には。

Uさん(新進漫画研究家/デザイナー)-------------------- 2008年08月02日 23:33

うおりゃーさんには自己のアイデンティティーに
深く繋がる作品を残された先生だったんですね。
時代的に自分はイイ出会いができなかったのは
ほんとに残念です。
マンガは水モノ、いくら復刻で読んでも
リアルタイムの熱気は半分も伝わって来ない。
その熱気が少しでも体現できれば・・

うおりゃー-------------------------------------------------- 2008年08月02日 23:36
>I先生

ああ。そうなんですか!
I先生は木村先生の・・・。
「毒舌桃平」とか「獣戦士タイガー」のあたりですか。

バタくさいのと、繊細で美麗なタッチとか、
太い線と、限界まで細い線の二重奏みたいな・・・ああいうトコロ、
すごく納得いたします。

フジオプロには、劇画班みたいなのがあった時代もあるらしいですよ。
芳谷圭児先生とか。

で、そういう関係からか、(定かではないですが)
杉浦茂先生の弟子の斎藤あきら先生・・・この人がバタくさいんです。
アメコミマニアだったみたいで。
斎藤あきらさんが、フジオプロにいたり、
そのヒキかなんかなのかな、よく知らないんですが、
木村先生とか、しのはら勉先生とかがフジオプロにいたんですよね。
で、アメコミのパロディみたいな劇画顔、書いていた。
そこらの話は、なんかで読みました。

ああいうのも、好きでしたねえ。
結構、影響受けてますよ。僕。

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by uorya_0hashi | 2008-08-08 16:50 | 漫画関連

話半分(そのに)

つづきなんですが。

まず、その前に。
僕が、その現場にいないようなトコロで
語られたり、行われたことを
「さも、見て来たように」書いてますが、

コレは、主に
後に喧嘩状態になった漫画家と編集者の間で、
主に編集者の側から、聞いた話が中心になってます。
その編集さんとは、数年間、読者ページで、一緒に仕事をしました。

読者ページというのは、小学館に2~3日、通い詰めて、
もうひとりの女性漫画家と、
ハガキを読みながら、構成、作業をします。
その間、編集部のみなさんと、一緒にゴハンを食べ、
雑談し、お酒飲んだりも普通にしますから・・・
漫画家と編集部の間柄は、普通以上にツーカーになります。

その編集さんが、新人で、その編集部に配属されて、
慣れない仕事に四苦八苦してたり、口うるさい先輩にかわいがられたり、
ヒット飛ばして、急に元気になったり・・・というのも、
横で見てたり、いろんな関係者から、聞いたりするんです。

だから、お互い、相手のことが、
普通の漫画家と編集者の関係以上には、よく理解できるようになります。
簡単に言うと、「友達」になるんですね。気持ちとして。
(どうしてもソリが合わない編集者もいますが、そう言う場合は、
ケンカにならないよう、お互い遠ざけるような関係になります)

「友達」みたいなもんですから、
「あれ? あれはどうなったの?」と聞けば、
たいていのことは教えてくれます。

この「プラモ狂四郎のパチもん」をやろうとした編集者は、
いわゆる体育会系で、男らしく、大ざっぱなひとで、
どっちかというと「男は黙って・・・」のヒトでした。
だから、こっちから聞かないと、なにもしゃべってくれない。
会話じたいも、そんなに得意なほうじゃありません。

ただ、こちらから、水を向け、
言いにくいことは「それは、こういうことなんじゃないの? 違ったらごめん」
とか、コチラが、うまく聞き上手になれれば、
たいていのことはしゃべってくれます。
で、テキトーな嘘をつくような男ではありません。
どっちかというと、そういう「テキトーなごまかし」を極度に嫌うタイプ。
不器用だから、あんまり出世しないんですね。(よけいなお世話だけど)

そういう「男臭い男」から
ネホリハホリ、質問攻めにして、聞いた話が主になってます。

自分としては、充分に信憑性のある話。
なんですが、そこはやはり「ひとから聞いた話」。
しかも、「喧嘩の顛末」がネタ。
なので、ニュースソースがそもそも「話半分」なんです。


漫画家さんのほうの話は、
メールで何度かやりとりしたり、一度、直接お会いしたこと、
そして、その漫画家さんがブログで書かれた文章・・・
くらいしか知りません。

ただ、いろいろ
つけ合わせて考えてみると、
「こういうふうに理解しておけば、そう間違ってないんじゃないの?」
というレベルには来ている。そういう話にはなっていると思いますよ。

(さらに続く。今回はネタもとの説明だけで終わってしまった。すみません)
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by uorya_0hashi | 2008-08-05 10:21 | 漫画関連

話半分(そのいち)

むかし、あるホビー漫画・・・
少年の主人公が
恐竜のプラモデルみたいなオモチャを作って、
それを自分なりに「改造」して、
バーチャルリアリティみたいな世界で、
他の少年の改造恐竜プラモと闘う・・・
そういう漫画の「原作」をやったことがあります。

これが、トラブルの連続でした。

簡単に言うと、編集者と、漫画家が喧嘩になったんです。

で、こういう場合、
おのおの言い分はあるもので、
どっちの話が正しいのか、信じて良いものか、なかなか難しい。

結局、「まあいろいろあったよね。でも、まあ、すんだ話だから」というコトで
長年、収まっていたのですが、
「金色のガッシュ」の先生の、一連の悶着に刺激されたのか、
その当事者の漫画家さんが、
自分のブログで「俺も、小学館にはヒドイめにあった」とか
書いていたんです。

その先生が、「ヒドイめにあった」のは、確かなんですが、
一方的に「編集者が悪い。小学館が悪」と、取れるような書き方は、
ちょっとどうなんだろうな・・・って思った。

「金色のガッシュ」の先生の言い分と同じで、
たぶん、本当のことではあるんだろうけど、
自分に都合の悪いことは、上手に外して書いてあるような。
で、「組織の人間」である「小学館の社員」は
めんとむかって、「反論してくる事は無い」。
そう、予想して、書いているような感じもする。

いやいや、単純に「意志の疎通」がうまくなされておらず、
最初から最後まで、そして今でも、
「行き違って」いるだけなのかもしれない。

とにかく、こういう喧嘩のような
話は、すべてが「本当の事」と思ってはいけない。
両方に言い分があるもの。

なにごとも「話半分」です。

僕の、ブログで書いた話も、
「話半分」で読んでいただいて結構。
ウソついてる気はないですが、話をわかりやすくするため、
はしょったりするし、忘れてしまったこともあります。
話半分、話半分。常時、眉にツバしておけ。
それがメディア・リテラシー。


・・・・・で、漫画家さんと編集者との喧嘩の話。

はじめに、その漫画家さんをネット経由で引っ張って来たのは、その編集者でした。

その漫画家さん、もともと、講談社でたくさん仕事されてる先生だったのですが、
小学館学年誌の編集さんがホームページ見て、「絵柄がかわいらしい」ということで、
メールかなんかでコンタクトとって、引っ張って来た。

のちに、漫画家さん当人から聞いた話では、
そのとき、講談社で世話になってた雑誌の、新任編集長と
そりが合わなかったとかで、「渡りに舟」だったらしい。

で、編集者が任せたのが、
テレビゲームのかわいらしい動物キャラの版権もの。
僕は、そんなに真面目に読んでなかったんですが、
人気はかなりあったらしい。

ただ、編集者は出来に不満だったそうです。

普通、「人気あったんなら、いいんじゃないの?」なんですが、
この漫画、「読み切り」形式じゃなくて、
ダラダラと「ヒキ」(この続きはまた来月!というやつ)で、
次回に繋がる感じだった。そればっかりだった・・・そんなふうに記憶してます。

その編集者の持論としては
「学年誌は、月イチなので、『つづき』を引っ張ってもあんまり意味ないんです。
ちゃんと、一回で話に決着がついて、それでいて、次回をなんとなく
期待させてくれるようなのがいい。70年代の少年ジャンプのような」
だったので、(僕は長年つきあってたので、いろいろ聞いてました)

まあ、簡単に言うと、編集者の「好み」じゃなかったんですね。

でも、このゲームキャラ漫画が、人気あるのに、終了したのは、理由があって。

小学館と、ゲーム会社の間で「行き違い」があり、それでモメて
終わっちゃったんです。確か。
コロコロで別の漫画家さんがやってた、同じキャラのゲーム漫画も
同時に終わっちゃって、なんかそんな話でした。
(ちょっと、記憶があやしいですね。間違いないと思うんだけどなー)

で、そのゲーム漫画が、人気あるのに、さっさと終了したので、
その編集者、責任も感じて、
つぎに、恐竜プラモの漫画を、その漫画家さんにお願いすることにしたんだ
そうです。

当時、コロコロ本誌では、同じ恐竜プラモの漫画が、大々的に連載され、
アニメ化もされていたんですが、
それは、「別世界で、巨大な恐竜型兵器にのって、世界大戦がくりひろげられている」
というような、マジメで壮大なSFファンタジーでした。

世界観が、結構複雑で、マニア好み。
小学校低学年には、ちょっと難しいかな? というものでした。
で、恐竜プラモは、お兄さんたちには人気があったのですが、
小さな男の子にはイマイチの食いつきでした。

で、そこらへんが、プラモのメーカーの、一部のひとには不満で、
「もっとわかりやすく、プラモを作る喜びを子供に教えるような漫画の
ほうが良かったのでは? たとえば、ガンプラにおけるプラモ狂四郎のような」
という声が出て来たんだそうです。

でも、コロコロでは、「壮大なファンタジー」が頑張ってますから、
そちらで「狂四郎」やるわけにはいかない。
必死に「壮大にやってる」漫画家さんにも編集者にもアニメの人にも悪い。
ジャマするようなもんだから・・・。

でも、学年誌では、カラーグラビアで商品情報の説明はあるものの、
「漫画」ではやっていません。だから・・・。
じゃあ、学年誌のほうで「狂四郎」やったらどうだろう・・・
そんな話になったんだそうです。コロコロに内緒で。

で、編集者がお願いしたのが、
「ゲームのかわいらしいキャラ漫画」が、大人の事情で終わってしまった
件の先生なんですね。
なんと、この先生、講談社時代にガンダムのギャグ漫画で
かなりの人気者だった。評判としては「メカに強い漫画家」。
まさに「うってつけ」かもしれません。

で、「プラモ狂四郎みたいな漫画」・・・の話になりますが・・・。

「プラモ狂四郎」という漫画は、
ガンプラが大好きな少年が、自分なりの工夫でガンプラを組み立て、改造し、
同じようなことをやってる敵役の少年と、その改造メカと
脳内バトルを繰り広げ、毎回勝つという漫画です。
読み切り形式のバトル漫画ですね。基本としては。

だから・・・・
最初に主人公が、ノーマル恐竜プラモで
敵役のプラモと戦い、負ける。

主人公は、悔しいから、いろいろ考えて、工夫して、「改造」する。

その改造が、図に当たり、うまくいって、敵役プラモを倒す。

「覚えてろ!」と、敵役が復讐に燃え、次に繋がるか・・・
「負けた。でも、お前はさすがだぜ。タイマンはったら、もうダチだ!」という
さわやかバカ男気路線になるか・・・どっちかがオチになる。

こういうのが「お話の基本」になります。
こういうのが、洟たらしてプラモに熱中するような男の子が
一番喜ぶ黄金パターン。

でも、「プラモ狂四郎」って、一話が30ページとかあるんです。
一方、学年誌に許されたページ数は16ページとか、そんなもん。

ものすごく手際よく、パッパカ話をすすめないと、ページが足りなくなります。
大ゴマなんか、ここ一番にしか使えない。
主人公の性格も、「慎重でまったりしてる」とか悠長なものだと
ページが足りなくなる。
「見る前に飛べ」という「オッチョコチョイ」とか「江戸っ子気質」の
ような性格のほうが、短いページ数むけですね。
ハードなストーリーよりも、コメディ調のドタバタ風味のほうが、
チャカチャカ話は進みますから、そういう雰囲気の漫画の方が合う。

ところが、その漫画家さん、初回から「やった」んです。
主人公がどういうやつだか、いまいちわからない。
で、正体は次回にわかるでしょう! 「つづく」みたいなネームを書いた。

で、編集者が怒り出したんです。
「いままでの、ゲームキャラ漫画で、あれほど『読み切り』がいい。
変に引っ張るのはやめてくれ!と、口を酸っぱくして言ったのに!
で、こんどは「プラモ狂四郎」みたいな漫画にしてくれ! と頼んだのに!
玩具屋さんからも、あれほど念を押されて。だからちゃんと話し合ったのに
このひとは全然わかっていなかったんだ!」そういうことで。

でも、この編集者、いま、僕が説明したみたいに、
わかりやすく、言葉で、漫画家さんに伝えていなかったみたいです。
あんまり、言葉で強く言うひとじゃなくて、我慢して飲み込むタイプ。

漫画家さんにしたら、
「なんで、この人は突然怒り出したんだろ?」
「これから、面白くなるように書き直せばいいのにな」
と、思ったらしいです。なにしろ、新連載の初回ですから。

「次回はもっと面白くなりますよお! これから、コレカラ!」とか
言ったらしいんです。ニコニコして。

そしたら、ますます腹がたったらしいです。編集者。
「この野郎。俺があれだけ言ったのに。説明したのに。
一年間、一緒にやってきて、全然わかっていないのかッ!」
・・・ゲーム漫画の一年間が「前提」になってるんですね。

いっぽう、漫画家さんは
「ゲーム漫画はゲーム漫画。プラモ漫画はプラモ漫画。一から出直しですから」
「これから、どんどん面白くなるヨ! で、いいじゃないですか?」
だから、全然、話が噛み合ってなかったみたいです。

第一、漫画家さんのほうは、
「俺のゲーム漫画は、不可抗力で終わってしまったが、一時は
雑誌の中で人気一位になったこともある。それくらい自分には実力があり、
それは相応に評価されてしかるべきだ!」と、思ってますし。

編集者のほうは「あのゲーム漫画が人気があったのは、
単に、そのゲームが馬鹿当たりしていて、そのゲーム人気で
漫画も一位になっただけだろ! それが証拠に、同じキャラのゲーム漫画を
別の漫画家さんが、「別の学年誌」でも、去年やってたが、
そっちも一位だったんだ。だから、誰が書いても、あの漫画は当たるんだ。
この漫画家が、俺の言う通りに『読み切り』で書いてくれてたら、
もっと人気が出たんじゃないか・・・そう思うくらいだよ!」
くらいに思ってます。

どっちもどっちというか。

なんでもいいから、あんたら、ちゃんと話し合って、仲良くやりなはれ・・・
そんな感じでした。

(続く)(長くなりすぎて疲れました)
(タダの原稿だから、勘弁してください。続きは意地でも書くぞ!)
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by uorya_0hashi | 2008-08-05 02:49 | 漫画関連